「西区=危ない、は本当でしょうか?」


今日は、最近お客様からいただくご質問に対して、
地元の不動産会社からの視点としてお答えしたいと思います。

■ 「西区はやめておいた方がいい?」という声
ご存知のとおり、令和6年の能登半島地震において、この新潟市西区も液状化などの被害がありました。
弊社も地域密着の不動産会社として、現地の状況を日々見てきましたし、
地元に住む私自身も揺れを体感しました。

地震後、土地購入を検討されているお客様からは、こんな声をよく耳にします。
「西区って全部液状化したんですよね?」
「ちょっと不安なので、他のエリアで探したいんです」
その気持ちは、よくわかります。
ただ、実際にはそういったイメージが事実とは異なる部分も多いのです。

■ 公費解体が行われた背景について
液状化の影響により、公費での解体が行われた物件もかなりございます。
そうした物件の多くは、建築当時の基準や施工方法が現在とは異なっていた住宅であり、
現在主流となっているような地盤改良(杭打ちや柱状改良)などの工法が導入されていないケースが
多かったと考えられます。
こうした背景から、建物自体の構造や基礎の違いが、被害の出方に影響していた可能性もあります。
これは、所有者様に責任があるという話ではなく、
時代の技術や基準が進化してきたことの一例に過ぎません。

そのため、現在の更地になった土地は、
・整地済で状態がわかりやすく
・地盤改良など、これからの対策が講じやすい
といった前向きな条件を備えている場合も多くあります。

■ 整地された土地と、これからの安心
現在、公費解体が行われた土地は、建物が撤去されて更地となっており、
これから住まいを建てる方にとって、一から計画を立てやすい状態にあります。
もちろん、ライフラインの状況確認が必要な場合もあり、
地盤調査についても、建築を前提として買主様ご自身で行っていただくことが一般的ではありますが、
そうした前提のもとで見ていただければ、
● 現況を把握しやすく、
● ご自身の設計や希望に合わせて進めやすい、
というメリットがあるとも言えます。

さらに、こうした土地は、一般的な相場よりもやや価格が抑えられているケースも多く
「少しでも予算を有効に使いたい」という方にとっては、
前向きに検討できる選択肢となり得るのではないでしょうか?

■ 液状化リスクは「西区だけの話」ではありません
今回の地震でクローズアップされた西区の液状化被害ですが、
実は新潟市全体が地盤特性として、液状化のリスクを抱えた地域でもあります。
特に信濃川や阿賀野川などの流域に広がる新潟市は、
全体的に沖積層の柔らかい地盤が多いとされており、西区だけでなく、中央区や江南区、
東区なども、地盤の状況によっては同様のリスクを孕んでいます。

そのため、どの地域であっても
✔ 家を建てる前の地盤調査
✔ 適切な地盤改良や構造設計
といった「備え」が重要であり、
“どこに住むか”ではなく、“どう建てるか”がこれからの安心に繋がると考えています。

■ 本当に必要なのは、「正しい情報」だと思います
不動産選びは、「噂」や「空気」に流されるものではなく、正確な情報と冷静な判断が何よりも大切です。
弊社は、地震直後から地域の現場を見てきた立場として、
被害の状況やその後の変化、土地や建物の安全性について、リアルな視点でお伝えできることがあります。

・どのエリアにどの程度の影響があったのか
・どの物件は大きな問題がなかったのか
・これから家を建てる上で、何に注意すべきなのか

こうした点を、地元に根ざした目線で、一つひとつ丁寧にご説明しています。
ネット上の断片的な情報ではわからない、現場の空気や細かな違いこそ、
実際に「住まいを選ぶ」うえでの大きな判断材料になります。

■ 西区には、まだまだ“選ばれる理由”があります
・海もあり、自然もあり、都市機能も整ったエリア
・小学校やスーパーが徒歩圏の地域も多数
・閑静で暮らしやすい住宅街も多い
そして、何より地元に住み続ける私たちが「ここで暮らしている」こと自体が、
安心の証拠だと思っています。

■ 最後に
「少し気になるけれど、今は動きづらい」
そんなお気持ちの方も、ぜひ一度だけでもご相談ください。
西区での暮らしを前向きに考えていただけるよう、私たちがお手伝いします。

Published On: 2025年6月11日Categories: BLOG